数年後、首都は三重へと移り、東京はかつての首都としての機能を一切失った。 その東京に新たに与えられた役割とは、欲望と快楽の合理的支配、つまりは需要と供給を体現する資本主義システムの象徴としての機能であった。
この新生東京にはらまれた[合衆国]の真意は二つあった。 ひとつは東側主義国家に対する資本主義のアピール、そしてもうひとつは主義国勢力東進を防ぐための極東防衛線の要衝、戦略都市としての[東京]である。
[次へ]