[2]極東防衛線
アリューシャン列島からフィリピンを繋ぐ一本のライン。
日本は、合衆国による共産勢力東進を防ぐ「極東防衛線」の要であり、プラザ体制の中枢である。そういった意味で首都移転は、いずれ成されるであろう帝国主義的再編への第一歩であった。
合衆国にとって日本はアジアの「仕事請け負い人」である。その明らかな支配体制は、パックス・アメリカーナの一翼を担うべき国として「擬製の繁栄」を甘受するという、滑稽な形となって表出することとなった。