ストーリー1
思想の季節より未だ覚めぬ近未来―――。
特高警察特務調査官・[祠木紘一]は
都市ゲリラ組織『[秋津列島解放戦団]』に潜入、
内部より組織を操作し、情報収集等を内偵していた。
ある日、戦団の幹部である[恵想剛久]が
秘密裏に帰国したとの情報が入る。
時を同じくして世界中の国営テレビ、外務省、NGO団体に、
恵想が渡っていた国である稜州に関する[告発映像]が
送りつけられる。
[エスペラント語]の解説が
ついたそれは、ネットを通じて一般市民にも広まっていた。
その数日前、ある[女子大生]が自殺した。動機は不明。遺書も無し。
手がかりは残された死の2日前までの日記のみ。
同僚の加波から日記を手渡された祠木は、独自に動機の推測をこころみる。
やがて祠木と恵想の二人は運命に手繰られるかのように対決の時を迎える。
そこで祠木が見たものは、自身の環境に裏切られ、
全てを知ってしまった男の命を賭した叫びだった。
祠木はその叫びに、女子大生、[水葉唯]の
死との共通点を見出すが・・・・。